『長崎はちゃんぽんとカステラだけじゃないぜ』
今回ご紹介する一二三亭は、浜ん町の吉宗と並んで長崎ローカルメシの中でも根強い人気があります。
場所は電停賑橋の近く。眼鏡橋のある通りになります。夜の眼鏡橋も素敵なもんですなぁ。
浜の町で飲んでさらいて流れ流れてたどり着きました。思えば、飲んでこちらにくることは中々なかったですねぇ。
創業1896年(明治29)の老舗郷土料理の店。
一二三亭の歴史は長く、観光客はもとより地元の方にも愛されて、この古川町にずっと佇んでおりました。将棋の加藤一二三氏のお陰で読めるようになったんですが子供の頃は悪びれもなく、いちにっさんてーって言ってましたね…
店内のキャパは中規模程度。40名は入れます。カウンター、テーブル、座敷と一通りそろってます。お一人様でもなんなく入れます。ありがたいですね。
他の追撃を許さない圧倒的な『おじや』
おじや(670円)の登場。これぞ長崎人の隠れたソウルフードです。やや小振りなドンブリで提供されます。溢れんばかりのネギとゴマが目を引きます。
ゴマは要所要所すりつぶしている。ネギとのツートーンで一面を覆うその様は、非常に食欲をそそります。このルックスこそ長崎の、一二三亭のおじやなのです。
レンゲで救うと卵でほのかに色づいた金色のおじやが顔をだします。このクリーム色のおじやは、ほんなこつ芸術すなぁ。美しい。
一度おかゆを作り、さらにそこから出汁を合わせて再度炊き上げる。とにかく手間ひまかかってるんすよ。そこに卵でコーティングされるわけっすよ。美味くない訳なかじゃなかですか…
酔った体にすーっと浸透していく。って言ってもサラサラーって食感じゃなくぼてっとしているんすよね。これ意外なんすわ。
汁気はほとんどない。あくまで『おじや』不思議なもんでそれでも飲んでさらいてある程度膨らんだ腹でもレンゲは止まらなかった。食い易い。ゴマとネギが食感にインパクトを与えているんすね。
過度に攻めた味付けじゃない。むしろ出汁を大事にした薄味です。どこもでも優しく舌も胃も心も包んでくれる。その優しさはバファリンを超えた。
おじやセットは1000円で、唐揚げがつきます。ですが揚げ物は22:30にオーダーストップなので早めに入店するのがオススメです。
お昼はさらにセットがリーズナブルなのでがっつり行きたい時はランチ利用がオススメっすね。
おじやだけでなく、お酒も一品メニューも豊富に揃っているので、ここで飲んでおじや〆まで1店で完結できます。くじらをはじめとする長崎の郷土料理に舌鼓を打つのも一考ばい。
いやあ美味かった!長崎が誇る一品なのは間違いないと思います。今後も長崎唯一の存在として走り続けて欲しいっす!ありがとうございます。また来ます!
ごちそうさまでした!!